2020年3月8日日曜日

【日帰り全身麻酔で鼻の手術体験】鼻の日帰り手術を全身麻酔でやりました。【はじめに、目次】

鼻の日帰り手術を全身麻酔でやりました。

同じようなことを考えている人に参考になるようにと記録を残しました。

手術を行った医療機関は、「鼻のクリニック東京
実名ですが、特定の医療機関を宣伝するつもりも、中傷するつもりもありません。
個人的な体験、思ったことをありのままに書いていきます。

あくまでも個人的に体験です。複数の体験に基づいていないので、医療機関の比較等はできません。比較評価などもできません。
「○○と比べてどうですか?」なんて質問されても、比較なんかできませんから。
写真ACより)

選んだ理由など

アレルギー性鼻炎で耳鼻科にかかっているのですが、鼻の状態を見ている医師から、「これくらい鼻中隔の曲がりがひどくて、鼻詰まりもあるなら、手術をおすすめしますよ」となんども言われている。

それなら手術で根治しようと考えて、では、どんな手術をするか?

1週間との期間を入院するというのは、お仕事の都合をつけるのが難しい。
そりゃ、癌とか心筋梗塞とか緊急性・重要度の高い手術ならば、1週間仕事を休む決断はできるだろう。でも、鼻中隔湾曲症とアレルギー性鼻炎とかの手術って「なにも、今やらなくても」という気持ちが伴うもの。

1週間まとめて休むのは難しくても、1日2日ならなんとかなる。
じゃ「日帰り手術」でやろうと決めた。

この手の手術を日帰りでやってくれるところはたくさん見つかります。でも殆どは局部麻酔です。
全身麻酔より局部麻酔のほうが安全なので、局部麻酔でできるものは局部麻酔でやるのが基本でしょう。

局部麻酔でも痛みは感じずにできると思います。
でも、押したり、引いたり、切ったり、音が聞こえたりと手術をやっている感じは消せない。痛みも嫌だが「手術をやっている感じ」が最も嫌なのよ。

検索して探すと、日帰りで全身麻酔の手術をやってくれるところが見つかった。
それで、「よし、じゃあ、やろうぜ」という感じ。

手術の内容

1回目 鼻中隔湾曲症矯正術 + 内視鏡下下鼻甲介手術
2回目 内視鏡下後鼻神経切断術

簡単に書くと、
1回目は、
鼻の中心の隔壁の曲がりを治す手術(鼻中隔湾曲症矯正術)
鼻炎で腫れて膨れ上がった部分を削って小さくして鼻の空気の通りを良くする手術(内視鏡下下鼻甲介手術)

2回目は、
鼻の奥の神経を切って、アレルギーを感じるのを少なくする手術(内視鏡下後鼻神経切断術)

なんだ、2回に分かれるのか、じゃ、1回でできる入院のほうが良かったのかとも思うが、入院すれば1回でできるのかどうかは他の病院で聞いたわけではないのでわからない。まあいいや、このまま行くぞ。

全体に必要な期間

下の目次のところに日付を書いていますが、初診の電話予約から手術まで約7ヶ月の期間が掛かっています。
鼻炎のひどい時期に手術が重なると辛いので、狙った時期に手術をしてもらおうとするとかなり長期的な作戦が必要です。

使った有給休暇

手術は日帰りとはいえ、手術当日と次の日は仕事はできません。手術を金曜日に上手くスケジュールできたのですが、手術は2回。術前検査にオリエンテーション、それに術後処理も必要です。
結局、合計5日間の有給休暇を使用しました。

術前検査とオリエンテーションは仕方がないとして、手術が1回で済ませられるなら、うまく連休前の週末などに手術を絡ませるとすれば、同じくらいの有給休暇使用で1週間くらい入院できます。
今から考えると、こうして入院してしまったほうが、医療保険の入院給付金がもらえたので儲かったのではないかとちょっと後悔。

掛かった費用(まとめ中)

  • 2019/08/24 初診 6,190円
  • 2019/10/26 経過観察後 2,920円
  • 2019/12/25 術前検査 7,100円
  • 2020/02/07 オリエンテーション 2,020円
  • 2020/02/21 手術(1回目) 80,750円
  • 2020/02/25 診察 680円
  • 2020/02/28 手術(2回目) 203,130円
  • 2020/03/06 術後処置 3,030円
これまでに掛かった費用の合計 305,820円
これ以外に交通費(手術の帰りはタクシー代)も掛かっています。

目次




2020年3月6日金曜日

【日帰り全身麻酔で鼻の手術体験】2回目の手術の翌日から1週間後の術後処置まで

2回目の手術は、明細書の記載では「経鼻腔的翼突管神経切除術」というもの。

要するに、アレルギー性鼻炎の緩和のために、鼻の奥にある神経を切断しましょうということ。

止血のために、小指の第1関節までの大きさぐらいの綿を、右の鼻の穴には2つ、左のは何1つ詰めた状態です。

鼻中隔湾曲症の手術の後のように、鼻の気道全体が塞がっていませんので、手術後の生活は非常に楽です。

痛みは全くなかったですし、出血もありませんでした。
息もつまらないので普通に会話をできるし、一週間前の手術後に比べると天国と地獄ほどの違いがあります。

この一週間は非常に楽だったので、毎日区分けに入っても書くことがないので一週間分まとめて書いてしまいます。

気をつけたことといえば、鼻を思いっきり噛まないということぐらいでした。


手術後3日目

少々鼻水と言うか、粘り気の強いものが詰まっている感じがします。
傷口のかさぶたの一部が取れてきているようです。


手術後4日目

前の日に引き続き、傷口の一部のかさぶたが取れてきているようです。
夜、緩やかに鼻をかんだつもりだが、右の詰め物が取れた。
かさぶたの人が取れたものかと思って引き出してみると、なんと詰めている綿のようなものでした。
そのまま、ピンセットでそっと鼻に押し込んだ。
元に位置に戻った気がするが、止血の意味はあまりないように思う。
でも、止血の意味はないけれども、出血等がないからそのままで良いかな。と、そのまま放置した。


手術後5日目

左側の穴に詰めている栓も、なんとなく緩んで下がってきているようで、少し息が詰まる感じがする。

それなりに鼻水のようなものが出てくるので、鼻を思いっきりかめないというのは、少し鼻づまりがあるような感じで、ほんの少しだけ不快。

手術後7日目(術後処置の日)

術後処理は、空いている手術室のベッドに横たわってやりました。
「はい、寝てください」
で、いきなりピンセット。麻酔とか無しで、詰め物を抜きます。

「術後処理は局所麻酔でやります」と聞いていたのですが、麻酔も何もなくいきなりできます。
痛くはないですが、刺激はあります。
鼻の穴の中に入っている、小指大の大きさの綿を抜くのです。
「うんがぁ」というような、刺激はあります。
痛みというわけではありませんが、涙は出ます。
でも、刺激があるのは一瞬。
抜いたあとに、痛いわけでもない。

液体を染み込ませたガーゼを2つずつ、左右の鼻の穴に入れて、しばらくしてガーゼを取り出し、その後は鼻の穴の中を吸引して綺麗にします。

ガーゼに染み込まされていた液体は、明細からすると、キシロカインとアドレナリンのようです。局所麻酔と麻酔の効果を長引かせるもののようです。

「抜いてから麻酔なのか」と後でですが思いました。
まあ、痛くないから問題ないんだけど。

次は、大きなカサブタをピンセットでとる。
その後で、クスリを塗る。明細書からすると炎症防止のためのステロイド剤のようです。

処置に必要な時間は10分かからない程度

その後、30分は鼻の穴に綿を詰めてと。
「30分経ったら自分で捨てて下さい」とのこと。
この綿は、本当に素人さんが鼻血を出た時に鼻の穴に詰めるような綿を詰めます。鼻の中をいじったので、垂れてくるものを念のため吸収するようなものでしょうか。
30分後にしてましたが特に汚れはありませんでした。

点鼻薬を今日から使用
鼻洗いを1週間後からやること
3週間後に経過観察で受診する予約

点鼻薬 リボスチン


しばらくはかさぶたが剥がれて詰まったり、細菌が増えて臭うこともたまにありますが、だんだん良くなりますとのこと。

受付から会計、薬の受け取りまで掛かった時間は40分




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キーワード

医療 耳鼻科 アレルギー性鼻炎 鼻のクリニック東京

2020年3月1日日曜日

トイレットペーパー。供給量が減らなくても供給不足は起こりうる。

東京都内ではどこに行っても今トイレットペーパーは買えない。

イオンモール成田のトイレットペーパー売り場 2020/03/01


テレビなどでは「コロナウイルスの影響でネットで生じたデマだと」言われているが、実際に売られていないのが現実だ。

これをデマというだけで片付けるのは無責任すぎる。

買い占めなどが発生しなくてもこの手の物は供給不足が生じ得るのだ。

オイルショックのときのような供給不安が生じているわけではないけれど、供給不足が生じているのは現実だ。

(写真ACより)


都市部でトイレットペーパーの買い占めなどできない

東京都内のドラッグストアというのは、車で乗り付けで大量に物は帰るようなところではなく、電車で移動する人が客層なのだから、歩いて持てる分しか買えないのだ。
トイレットペーパーのパックなどというのは、一人について1つ、多くても2つ買うのがせいぜいなのだよ。買い占め何か起こっていないのだ、東京では。

それでも東京都内のドラッグストアにはトイレットペーパーは売られていない。ほとんど品切れなのだ。

なぜトイレットペーパーが売り切れるのか。

簡単なモデルで考えてみる

トイレットペーパーなんて、普通なら月に1回ぐらい1パック買えば十分だろう。

30日に1回、買いたい気持ちが発生するとすれば、街の中に買いたい気持ちを持っている人は30人に1人ということだ。

これを簡単にモデル化すれば、1000人お客さんがいれば約30人がトイレットペーパーを買うということが成り立つ。
すなわちこのモデルでは1日につきトイレットペーパーは30個売れるということになる。

お店の在庫を3日分としよう。お店には店頭と在庫を含めて90個のトイレットペーパーがあるということになる。

何かのきっかけで、 「トイレットペーパーを買っておこう」と思う人が10%になったとする。仮にほんの1割の人が「なくなったら嫌だから2つぐらい買っておこう」と思ったりすれば、1000人のうちの1割、すなわち100人の人が2個トイレットペーパーを買いたいと思うことになる。この瞬間に、 このお店の1日のトイレットペーパーの需要は200個になるわけだ。

このお店には在庫を含めて90個のトイレットペーパーしかない。すると200の需要を満たせなくなり売り切れが発生する。
これで売り切れという事実は発生してしまうのだ。

このように供給量(すなわち生産量)が全く変わらなくても、供給不足は発生する
(写真ACより)

売れ切れの事実が伝わると

売り切れが発生したという事実がネットで広がったとして、「なくなるなら買わなきゃいけない」というマインドがさらに発生する。
うえのモデルでは、まだ買っていない90%の人のいくらはそう思うだろう。
そうしてさらに需要は増加していく。

このような状態が発生(要するに単なる品切れという事実)したとして、ネット上の情報に拡散するだけで、なんのデマの影響がなくても、供給不足は増大することができてしまうのだ。

確かに、SNSなどのネットメディアがない時代、マスメディアだけが一方的に情報を流す時代には、このようなお店の生活必需品の品切れ情報が広がることはなかっただろう。

しかし、今は、この手の情報はどんどん流れてしまうのだ。
テレビが「大丈夫とか」情報を流しても、昨日まで物があったお店から物が消えていくという「事実」を目の当たりにすると、人間の行動はどうなるのか、その行動が「買う」などという簡単の行為であれば、「あれば買っておこう」になるはずだ。

トイレットペーパーの供給は増やせるのか?

増産は難しい

需要の増大に対して、トイレットペーパーの供給を増やすことができるのだろうか。
トイレットペーパーは製紙工場で作る化学製品である。原料であるパルプを高温で溶かして紙にすく作業が必要なのだ。

高音のボイラーを使った化学工業であるから、工場は24時間稼働するのが基本である。なので、稼働時間を延長して増産するということは容易ではない。

一時の需要の増大によって、供給不足が発生した時に、これを解消するのは難しいと考えるべきだろう。
(写真ACより)

減産の可能性も考えるべき

「国内生産だから」とか「中国に原材料を依存していないから」という理由で「今後の生産も大丈夫だ」というのは無責任な言い方だ。

コロナウイルスが国内で流行しつつあるのだ。名古屋高速など従業員が出勤できなくてインターチェンジが閉鎖されているとこものあると聞く。
国内生産でも、従業員が出勤できず工場の操業停止はあり得る

ボイラーを使う工場は、一度止めてしまうと、加熱、再稼働に数日から1週間程度の期間が掛かってしまうことを考えると、今後、生産が減る要因はあっても、前述のとおり増産の可能性は少ないのだ。

「生産は減っていないから安心してください」という言葉は無責任にしか思えないのだ。

他にも供給不足の危険はある

トイレットペーパーに限らず、
  • 普段はあまり頻繁に購入されないもの
  • 生活に欠かすことができなく、使い続けるなければならないもの
  • 腐ることがないので保存可能なもの
  • 比較的安くで購入が容易なもの
という条件を満たせば、マスクやトイレットペーパー同様にいきなりあっという間に供給不足と品切れが発生する可能性はある。

マスク、トイレットペーパー、消毒剤の他にも、生理用品や紙おむつが筆頭。
病気が蔓延し始めれば、薬類、カロリーメイトのような保存用食品も可能性はある。

カットキャベツや生鮮食料品などは保存が利かないので、このようなメカニズムの供給不足(需要の急増)はないのではないかなぁ。

品切れが発生する前に、平常なうちに、適切な量のストックを確保していることが家族の安全にとっては重要なことだと思う。


マスクの供給不安ですら、未だに解消できないこの国だから。