2014年2月20日木曜日

【読書メモ】あと2年で国債暴落、1ドル=250円に、カイル・バス+浅井隆、第二海援隊

【読書メモ】あと2年で国債暴落、1ドル=250円に、カイル・バス+浅井隆、第二海援隊


買う前の前提

私はいつかは国債の暴落が起きて、財政破綻すると思っています。

  • 国債と国の借入金残高はとうとう1000兆円を超えました。
  • この1年間で40兆円ほど増えています。
  • 民間の金融資産総額は1400兆円だとよく言われています。

これだけで、単純計算するとあと10年で国債を発行することができなくなります。

加えて
超高齢化社会です。
これまでせっせと働き、預金として蓄えていた人たちが、定年退職を迎え、これから預金を切り崩して生活をしていくでしょう。
ということは、民間の金融資産そのものが減っていきます。
それに、
若い世代は、働いても預金する余裕がありません。

10年は持たないでしょう。

なんとなく、私は「あと5年くらいかな」と思っています。


そこにこのタイトル「あと2年」です。

2年説の内容はなんだろうと思って買ってみました。



この本の中身関係のメモ


この世に難解な経済理論はいくつもあるが、基本的な経済の原則はいたって簡単なものだ。それは「無理をしすぎれば歪が生じ、持続できなくなる」ということだ。
P129引用

確かにそのとおりだと思う。


借金返済に行き詰まった個人が自己破産するように、国家も破産する。個人が自己破産すれば、借金はチャラになる。割を食うのは債権者。
国家が破産した時にも、割を食うの債権者。この時の債権者は国債を買っている人。

「私は国債を買っていない」と思っても、銀行に預金しているお金で銀行が国債を買っている。

国債の価値が下がれば、銀行が損、その分が預金者に波及してくる。

P130付近に同旨の内容


消費税アップ → 国の収入が増える → 景気対策も必要だし → バラマキが増える
こうなれば財政の健全化になるのか?


膨張する社会保障費と国債費という時限爆弾
P140タイトルを引用




手術のように痛みの伴う構造改革を避け、20年間金融緩和という麻薬を飲み続けてきたものの効果は上がりませんでした。それをさらに飲み続けるというのですから、まさに末期的症状です

P147に引用されている野口悠紀雄先生のインタビューの一部を引用



オオカミ少年という物語は、やはり最後に「その時」がやってきたという物語。
P148同旨


対策
生活資金以外は全て円以外の通貨に変えて海外で保有せよ」

確かにこれは基本中の基本だけれど、「どうやって」やるの?


預金保険機構について、預金保険制度で、金融機関が破綻た時に預金保険制度で預金を1000万円までは保護しようというもの。
でも、これは金融機関の一部が破綻した場合には機能するが、国債の下落により同時に多くの金融機関が破綻した場合には機能しない。
なので、「日本の銀行」に預金しても安心できないという。
(同旨)

確かにそうかもしれない。

でも、「どうやって」やるの?

で、
「海外に通じた信頼できる投資アドバイザーは必要不可欠」
確かに、そりゃそうだ。

で、著者が主宰する投資助言クラブに話が流れていく・・・
これはどうなのよ???

どんなことに注意しながら、「海外に通じた信頼できる投資アドバイザー」という方法の説明はないのか?



銀行口座を開設するにふさわしい国としてニュージーランドが挙げられているけど、
・格付けの良い銀行がある
・金利が高い
・金利に比較してインフレ率が少ない
の3つはわかる。

でも、金融資産の逃し先とか資金運用の話に、四季があるとか、大自然の魅力があるとかは全く意味不明
個人の好き好きなら、私なら都会が良いし、夏ばかりの方がよいので、シンガポールの方が断然良いと思うけれど、そんなことは投資とか、資金運用には無関係だと思うのだ。



最後に安定した運用先としてヘッジファンドと結ばれている。

私もヘッジファンドは好きだけれど、
良いのもあり悪いのもあり、それこそどれを選ぶべきかの判断はとてつもなく難しいと思う。




まとめというか感想

上のように、なんか気ままにメモをしてみたけれど、結局、「あと2年説」の具体的な説明になることはなかったように思う。

とにかく、リーマン・ショック当てて大儲けしたカイル・バス氏のインタビューまで掲載して「こう予測している」とあるけれど、その理由や根拠は、さっぱりわからない。

まあ、2年くらいで、起きることがあり得るという考えもあるのだね。
ということだけはわかった。

飛行機のなか(要するに退屈しのぎ)で読む「読み物」としてはまあまあかな。
先はどうなるかわからないのだから、「・・・となるかもしれないから、◯◯とか△△とか□□とか、いろいろなものに小分けしておけば、1つが外れても痛みはすくないよねー」というのが、まともな資金運用の話だから、「円は暴落するから、ヘッジファンドだ」という単純な論法は、まともな投資の話ではないですよ。単なる読み物程度と思うべきでしょうね。



ちなみに、私は、日本円定期とおなじ金額分は、FXで外貨建てのロングポジションを持ってます。
それが、簡単でコストが掛からず、円の暴落リスクをヘッジする方法だと判断しているからです。

もちろん、ポジションを立てているFX会社(というか、分別保管をしている信託先)が破綻すればマズイことになるのですけどね。

もちろんもちろん、使用しているFX会社は複数に分散しています。当たり前のことですね。

それから2年後 2016年9月8日追記

2年経ちました。
まだ、国債は暴落していませんし、ドル円相場は250円どころか101円台だったりします。





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