2013年7月31日水曜日

天然は安心なのか?

合成添加物が危険で、天然由来成分から作った食品や添加物なら安全という宣伝をよく目にします。

そもそも、このような宣伝でいう「天然」や「人工」「合成」の概念が曖昧極まりないのです。

多くは、動物とか植物などの生き物を原料にすれば「天然」と称し、石油化学工業の過程を経て作られたものは、「合成」やら「人工」と言っているようだ。

例え、動植物を原料としていても、特定の成分を抽出し、濃縮する以上「人工物」であるといか言えないのだが、先の主張をする輩はこれを「天然」とする。

このような輩に主張する「天然」のものでも、人体に害を及ぼすものはいくらでも存在する。有名なものでは、小麦から作った「茶のしずく石鹸」で重篤な小麦アレルギーも発生している。
本当に天然でも、トリカブトを食べれば人間は死ぬ。

なのに、「天然」は安全なのだろうか?

「人工」「合成」の方はというと、少なくとも安全性の確認くらいはしている。

天然は安全で、合成・人工は危険と主張する者の多くは、中小企業で資金的な余裕もなく、ろくに安全性の確認もしていないものが多かろう。

安全か否かは、原料が何かではなく、安全なことを確認していれば「安全」と言えるのであって、確認していなければ材料が何か拠らず「安全かどうかわからない」だけなのだ。

「天然だから安全」とか「合成だから危険」とかいう宣伝文句を見かけたら、不安を煽って「天然」と称する物を高く売ろうという、不安商法の一種だと思っている。

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