新年早々、息子と二人で映画「寄生獣」を観てきました。
「寄生獣」とは
「寄生獣」とはもう20年くらい前(1990~1995年)に岩明均さんによって書かれた漫画です。
私は、大学の博士課程のときに、研究室に積まれていた漫画(全巻)に遭遇して、その日のうちに徹夜して読んでしまった印象に残る漫画でした。
しかし、20年近く経って今更、アニメ化、映画化とは思っても見なかったですね。
いろいろなメディアで宣伝されつくされているので、息子と二人で見てきました。
率直な感想は
「えっ、続き物なの」
の一言。
なんだか、お金を払って連続ドラマの前編だけを見せられた気分・・・満足感なし。
確かに、映画館のロビーにはこんな広告がありました。
広告はいま上映中のものではなく、先の公開予定の映画についてするもの。
よくよく見ると「完結編 4.25公開」となっているではありませんか。
さて、これからクライマックスだよね~
というタイミングでエンドロールが始まったときのショックは・・・期待裏切り度抜群でした。
続編(完結編)を見に行く気は全くなしと。
良い点といえば
戦いシーンのCGは見事に出来てました。
殺戮シーンは、グロくもなく、それなりに上手に作ったなという感じ。
作と映画との違い
名前に無頓着
原作では、パラサイトたちは名前に無頓着で、「名前など必要ない」と言っていましたが映画では「ミギーと呼べ」と自分から命名しています。
名前に無頓着なので名前すら考えていないので「A」と呼んでしたパラサイトがいましたが、映画では「お前たちに名乗る必要はない」と教えてくれないので「A」でした。
「A」と星新一の母
原作で「A」は職業不詳だったが、映画では警察官
原作で「A」は学校で暴れたが、映画では夜に待ち伏せして魚市場で星新一を襲った。
映画では「A」が星新一の母を襲った。原作で星新一の母を襲ったパラサイトはAではない。
映画ではAと戦ってトドメをささなかったたので、Aが再生のため襲って乗っ取った体が星新一の母という設定。
ちなみに原作では、全くの偶然で星新一の母が襲われる。
なので、映画のほうが可哀想な設定だな。
顎にパラサイトが寄生されている宇田守も映画では登場せず、星新一が一人で母に取り付いたパラサイトと戦って倒します。
島田秀雄が学校で暴れる場面
髪の毛でパラサイト判定する方法は、原作では島田の残骸を調査した捜査機関が流したのだが、映画では自然にネットなどで流布されていた。
しかも、島田が学校で暴れる発端が髪の毛でパラサイトとバレたからになっている。
暴れた際に投げつけられた薬品が、原作では硫酸だが、映画(TVアニメも)では油彩剥離剤では。
星新一が島田を倒す方法について、原作ではこぶし大の石を投げつけたが、映画では、鉄筋を切り取った即製の矢を、ミギーが弓となって射る方法に変わった。(まあ、映画のほうがかっこいいかな)
でも、「300mは離れないと、寄生獣同士のテレパシーで察せられるから、遠くの屋上から狙った」とか「警察とか、他人にミギーの存在を知られたくないからその場の戦いを避けた」とか「拳銃のような小さな弾ではすぐ寄生獣は倒せない。心臓を一撃で破壊するか、首と胴を切り離さないとだめだ」からという理由が映画では全然出てこないので、なぜ星が離れた屋上から島田を狙ったのか原作を読まずに映画を見た人には解らないだろう。
細かな設定上の違い、省略など
田宮良子が、星新一とミギーに合わせたのは、原作では「A」だけだが、映画では「A」と島田の2人だった。
始めて出会ったパラサイトが、映画ではラーメン屋の人でした。
Aが暴れたのは学校ではなく、映画では魚市場
島田が学校で暴れたときの被害者が、映画ではなぜか女生徒ばかりのような・・・。
星新一の父は、映画でははじめから出てこない。母子家庭のような設定。でも一戸建て住宅に住んでいるので裕福かな。
母子家庭なだけに、映画の星新一が余計可哀想だわ。
加奈(かな)のエビソードは映画では無くなっている。
映画の、村野 里美(むらの さとみ)が大人っぽすぎ。
女優さんを使うから仕方がないのかな
宇宙からの指令「この種を食い殺せ」という有名なセリフは、原作では田宮良子の言葉でしたが、後藤のセリフになっている。しかも、田宮からの問いかけに答える形のセリフとして・・・。
田宮良子の怖さは原作が上。
映画の田宮良子では怖さが足りないな。
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